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フィリップ・ル・ゲイの『屋根裏部屋のマリアたち』、Bunkamuraにて。

この作品が映画として十分に成り立っているということは、マリアがメイドとして働き始めた初日、裏窓から仲間を呼びつけるシーンを見ればわかるだろう。数々の映画において裏窓が使われる美しいシーンを知っている僕たちは、この魅力的な舞台における新しい活用法に、なるほどこの使い方があったか!と発見の喜びに充ち溢れる。それだけでなく映画全体としても素晴らしいコメディで、終始劇場は大笑いに包まれるわけだが、その陰に潜むメロドラマがたまらない。たとえば教会のシーン、ミサにおけるマリアの後ろ姿、視線の美しさなど忘れ難い。とてもいい映画でした。

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