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使命、という言葉が思い出される。僕のノートにも最近その言葉と決意を記した。それを成し遂げることが、自分が生まれてきた理由だとばかりに、信条を貫いたリンカーンの姿に、まさにこう生きたいという男の姿を見る。一方、真の理想のために信条を曲げるスティーブンスの何よりも強い意志に、圧倒され、発する言葉を失う。

最近観たポツダム宣言受諾から公布までの24時間を描いた『日本のいちばん長い日』(岡本喜八)との一致性に驚く。『日本のいちばん長い日』が、世界大戦に燃える陸軍を抑えポツダム宣言を公布に導いた二人の男(鈴木首相-笠智衆/阿南陸相-三船敏郎)の24時間を描いている一方、『リンカーン』は南北戦争中、その1つの発端となった奴隷制の廃止に導いた二人の男(リンカーン-ダニエル・デイ=ルイス/スティーブンス-トミー・リー・ジョーンズ)にスポットを当てる。双方素晴らしい映画であるだけに、およそ50年の時を超えての、その共振に、喜びを隠せない。

そして、これを撮ったのは他の誰でもなく、スピルバーグだ。映画誕生から100年において、最も偉大な映画監督が、人類の歴史上、最も偉大なことを成し遂げた男を描く、まさに撮られるべくして、撮られた映画だ。アメリカ国民にとって、いまだ最も愛され、尊敬され続ける男、リンカーンを俺の手で映画化するんだ。映画の根元を支える、スピルバーグの使命感/強い意志は揺らぎはしない。

日本のいちばん長い日 DVD

“『リンカーン』(スティーヴン・スピルバーグ)” への1件のフィードバック

  1. 田中 大地 より:

    映画の歴史において、最も偉大な映画監督が、最も偉大なことを成し遂げた男について描く。ほとんど映画の感想になっていない。
    /『リンカーン』(スティーヴン・スピルバーグ) | For Man and a Prayer http://t.co/R8YD3jni02

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